
サウジアラビアはホルムズ海峡を回避するため石油輸出の比重を紅海ルートに移してきたが、フーシ派の脅威と最近の攻撃がバブ・エル・マンデブ海峡を使う迂回策に圧力をかけている。
イエメンのフーシ派を巡る緊張が高まる中、船舶保険会社は紅海を通過する一部のサウジアラビア貨物について、戦争危険補償を選別的に厳格化した。こうした慎重姿勢は、サウジ港での積み下ろしに対するフーシ派の警告と、従わない船舶への攻撃を示唆する脅しを受けたものである。加えて、サウジ通信によれば、サウジ船籍のNCC Masaが紅海での攻撃で船体に軽微な損傷を受けながらも安全に航海を継続したことも背景にある。こうしたリスクの重要性が増しているのは、イラン戦争の開始以降、サウジアラビアがホルムズ海峡を迂回し、国内を横断して紅海沿岸へ原油輸出を振り向け、バブ・エル・マンデブ海峡経由でアジアの買い手に向けて輸送する動きを強めているためである。ここ数日のフーシ派武装勢力の脅威とサウジ船舶に対する複数の攻撃により、この代替回廊が制約を受けるリスクが高まり、結果としてサウジ産原油の一部がエジプトのスエズ運河経由、またはアフリカ迂回という、より長く高コストのルートに押し戻される可能性がある。