
波乱含みの会期を終えた議員らは夏の選挙戦に向けてワシントンを離れた。共和党は減税や国境対策費を実績として訴え、民主党は秋の投票をトランプ大統領に対するチェックと位置付けている。
下院指導部が近年でも屈指の対立を伴った会期の一つを終えて休会に入り、下院の主導権争いは夏の選挙戦に突入した。議員らは地元に戻り、有権者に支持を訴えることになる。この中間選挙は、トランプ大統領の残り任期における権力バランスを左右する。 下院民主党トップのハキーム・ジェフリーズ氏は「100日行動」を始動させた。民主党は、共和党が高止まりする生活費に対応できず、むしろ物価上昇や強制送還の拡大、医療や食料支援の削減、イランとの対立深刻化につながる政策を後押ししたと訴え、下院奪還を目指している。ジェフリーズ氏は、民主党が多数派を握ればトランプ大統領へのチェック役を果たし、トランプ一族の事業取引の精査を含め「不正を働く者の責任を追及する」と述べた。 一方、マイク・ジョンソン下院議長率いる共和党は、生産的な立法実績とホワイトハウスとの連携を前面に選挙戦を進めている。ジョンソン氏は「最後まで走り抜く」と述べ、党は多数派を維持するだけでなく拡大できると強調した。共和党新人のブランドン・ギル下院議員は、全面的な減税、国境警備向け1000億ドル超、いわゆる「グリーン・ニューディール」の半分の撤回、そして史上最大の義務的歳出改革を実績として挙げた。 選挙地図はなお極めて接戦である。今秋は下院435議席すべてが改選となるが、分析筋が純然たる接戦区とみるのは20未満にとどまる。このため、下院の主導権は限られた選挙区群で決まる公算が大きい。賭け金は大きい。共和党が多数派を維持すれば、より踏み込んだ予算削減を進める可能性がある一方、民主党が奪還すれば、トランプ大統領政権に対する広範な監視と調査に乗り出すとみられる。大統領与党が中間選挙で逆風を受けやすいという通例の歴史的要因がある中でも、共和党は資金力やトランプ大統領の支持、接戦区の少ない戦場構図でその流れに抗おうとしている。