クーパンとウリィ銀行、加盟店への即時決済でウォン建てステーブルコインを検証

両社はウォン建てステーブルコインを通じ、Coupang Eatsの加盟店への売上金を即時支払う技術検証を完了した。商用展開は韓国の法整備に左右される。

要約

クーパンとウリィ銀行は、ウォン建てステーブルコインを用いてCoupang Eatsの決済売上金を加盟店にリアルタイムで送金・決済する技術検証を完了した。韓国におけるステーブルコインの商業決済活用としては初期の事例の一つとなる。 今回の検証では、注文完了後の決済代金をステーブルコインを介して加盟店の電子ウォレットに送金した。ウリィ銀行は、ウォレットと銀行口座をつなぐオンランプおよびオフランプを担い、ステーブルコインと法定通貨の相互交換を可能にした。 この仕組みは、韓国のフードデリバリー市場で一般的な決済遅延の回避を目的としている。同市場では加盟店が売上金を受け取るまで1〜2営業日かかることがある。ほぼ即時の決済が実現すれば、中小の飲食店パートナーの資金繰り改善や運転資金負担の軽減につながる可能性がある。この試みは、既存の金融インフラと接続するブロックチェーンベースの決済レールに対する銀行や大手テクノロジー企業の関心の高まりも示している。 商用展開は、加盟店決済でのステーブルコイン利用を明確に認める法整備が前提となる。韓国の国会では暗号資産およびステーブルコインの規制を巡る審議が続いており、現時点でそのような法律は成立していない。このプロジェクトは韓国銀行によるデジタル通貨研究とも並行して進むが、今回の検証で使われたトークンはウォンに連動する民間発行のステーブルコインである。

用語解説
  • ステーブルコイン: 通貨などの参照資産に対して価値を一定に保つよう設計されたデジタルトークン。
  • オンランプおよびオフランプ: デジタルトークンと従来の銀行マネーの間で資金を移動できるようにするインフラ。
  • 加盟店決済: 取引後に、プラットフォームや決済事業者が売り手に売上金を送金すること。