軟調な米指標と原油安でドル下押し、ドル円は163.8近辺で安定

軟調な米指標と原油安でドル下押し、ドル円は163.8近辺で安定

USD/JPYはFRBと日銀の政策決定を控え163.64近辺から163.95近辺で推移し、米消費者信頼感の悪化や米国債利回りの低下、米・イラン間の緊張緩和を受けてドルの安全資産需要が後退した。

ファクトチェック
2026-07-27付の複数の同時期の市場レポートにより、この主張の中核要素はすべて直接確認されている。『円は上昇、ドルと原油価格は下落』(Trading Economics)は、米国とイランの緊張緩和と原油安を背景に、円が約163.5まで上昇し、数十年ぶりの安値圏に近い水準にあることを確認している。BigGo Financeのレポートは、介入への警戒感と米長期金利の低下を背景に、ドル円が東京市場で163台半ば(163.45-163.71)の狭いレンジで推移したことを確認している。Trading Economics Chinaのレポートも、アジア通貨の強弱が入り混じる地合いを裏付けている。これに反する証拠はない。
要約

28日の取引でドル円は163.8近辺で推移した。163.94-163.95まで上昇した後、予想を下回る米経済指標、米長期国債利回りの低下、原油価格の急落を背景にドルが重くなり、163.65近辺まで押し戻された。7月の米消費者信頼感指数は予想を下回る90.8となったほか、米・イラン間の緊張緩和と、原油が1バレル=92ドル超から77.78ドル近辺まで下落したことで、ドルへの安全資産需要が後退した。 その後、ドル円は163.85近辺で落ち着き、前日のニューヨーク終値163.75をやや上回ったものの、7月23日の高値163.99近辺の上値抵抗を明確に突破するには至らなかった。米7年債入札の不調で利回り低下が一服し、取引時間中の安値163.64近辺でショートカバーが入ったことで、ドルの下落は一部抑えられた。 ドルの広範な下落を受けてユーロは日中高値1.1405を付けた後、1.1387まで上昇した一方、EUR/JPYは186.58-186.68近辺まで上昇した。市場では7月29日の米連邦公開市場委員会と日銀会合を前に警戒感が続き、日銀が追加利上げに踏み切るか、据え置きが見込まれるFOMCで反対票が出るかに注目が集まった。

用語解説
  • 安全資産需要: 地政学的または市場の不確実性が高まる局面で、相対的に安全とみなされる資産に投資家の買いが向かうこと。
  • 米連邦公開市場委員会: 米国の金利政策を決定する米連邦準備制度の会合体。
  • 7年債入札: 米財務省が実施する償還期間7年の国債入札で、債券利回りや為替市場に影響を与えることがある。