原油価格の下落と米・イラン紛争への懸念後退を受けて目先のインフレ懸念が和らぎ、中期ゾーンの日本国債は上昇した。一方で、超長期債に対する慎重姿勢は続いた。
27日午前の日本国債市場では、中期債を中心に相場が上昇した。原油価格の下落と米・イラン紛争への懸念後退を受けてインフレ懸念が和らぎ、前週に進んだ売りの一部が巻き戻された。新発2年国債利回りは0.020ポイント低下の1.495%、5年債利回りは0.030ポイント低下の2.000%となり、いずれも価格上昇を反映した。背景には、トランプ大統領が当面はイランへの大規模攻撃を見送る決定を下したとする25日付のニューヨーク・タイムズ報道があり、原油先物の下落とエネルギー起因の物価上昇圧力への懸念緩和につながった。もっとも、市場全体で一様な動きではなかった。超長期ゾーンの指標となる長期債は同日午前時点で未成立で、日本の金融政策や財政見通しを巡る投資家の慎重姿勢が続いていることを示した。この動きは、エネルギー市場の緊張緩和を受けて日本の10年債利回りが2.76%前後へ低下した流れを補強するものだが、インフレ圧力や財政懸念、日銀の引き締め観測は引き続き焦点である。株式市場では、中東リスクの後退も東京市場の投資家心理を支え、日経平均株価は前週末終値の64,611円を挟み、64,000〜65,500のレンジで推移すると見込まれた。