
HSBCは、アジアで富裕層顧客、AI主導のサービス、高手数料事業への注力を強めるなか、シンガポールで約100人のウェルスマネジャーも増員する。
HSBCはシンガポールでの事業基盤拡充の一環として、人工知能の専門人材100人超を採用し、約100人のウェルスマネジャーを増員するとともに、2026年後半に新たなグローバルAIセンターを開設する計画である。ロンドンに本拠を置く同行によると、この拠点は当初、ウェルスマネジメントの顧客対応の高度な個別化、自律型トレジャリーソリューションの展開、AI活用デジタル決済の拡充に注力する。新たに採用するAI人材は、自然言語処理、データサイエンス、AIガバナンス、人間中心設計を担い、最高AI責任者デビッド・ライスのもとでウェルスマネジメント部門とグローバル決済ソリューション部門にまたがって業務に当たる。ジョルジュ・エルヘデリー最高経営責任者(CEO)は5月、AIは金融業界で雇用を失わせる一方で新たな雇用も生み出すと述べ、人間は引き続き判断、意思決定、説明責任の中核を担うとの認識を示した。今回の拡張は、HSBCがアジアの富裕層分野と高手数料事業を一段と強化するなかで実施されるもので、同行はその直前に、ウェルスマネジメントとホールセールバンキングへの集中を進めるため、シンガポールの生命保険・医療保険事業を27億シンガポールドルでアリアンツに売却することで合意していた。HSBCは、シンガポールの新拠点が教育機関や政府機関とも連携し、現地のAI人材育成にも取り組むとした。