コロラド州での拡張投資は、ブリティッシュ・アメリカン・タバコのVeloがシェアを伸ばし、Zyn Ultraが米国で投入されるなか、フィリップモリスが2028年にかけて供給体制と輸出能力の強化を図る動きである。
フィリップモリス・インターナショナルは、米国のニコチンポーチ市場でZynの首位を守るため、コロラド州オーロラの製造拠点にさらに6億ドルを投じ、2028年までの総投資額を12億ドルに引き上げる。ブリティッシュ・アメリカン・タバコのVelo Plusが勢いを増す一方、フィリップモリスは規制対応の遅れ、限定的なZyn製品群、供給不足に直面し、2024年には店頭在庫が不足した。 それでもZynは米国ニコチンポーチ市場で31%のシェアを維持しており、Veloの約8%を大きく上回る。ただ、フィリップモリスによれば、過去1年でVelo Plusはシェアを約7ポイント伸ばした一方、Zynの上積みは1ポイント未満にとどまった。ステイシー・ケネディ最高経営責任者(CEO)は、米食品医薬品局(FDA)の認可を待つ間、約10年にわたり新たなZynの派生製品を投入できなかったことで、「製品ポートフォリオの非対称性」に直面していたと述べた。 この製品面の空白は、より柔らかく、より強いポーチ製品であるZyn Ultraの米国投入が6月に始まったことで縮小し始めた。消費者の嗜好変化を踏まえた動きである。フィリップモリスによれば、オーロラ拠点の拡張によりZyn Ultraの生産能力を引き上げ、米国内供給を支えるとともに、アジア、中南米、カリブ地域向け輸出拠点としての位置付けも強化する。この投資は、FDAがZynについて従来型たばこより有害性が低いとして販売を認可した後に実施されるもので、同社が無煙製品へのシフトを進めるなか、ブランドに規制面とマーケティング面での優位性を与える。