シンガポール、銀行の仮想通貨上限を2%に提案しバーゼル準拠規則を2027年へ延期

シンガポール、銀行の仮想通貨上限を2%に提案しバーゼル準拠規則を2027年へ延期

MASは暗号資産エクスポージャーを持つ銀行に対し、当局への通知と健全性規制上の扱いに関する協議を求める一方、量子耐性暗号への移行に向けた2026年の監督上の期待事項も別途策定している。

要約

シンガポールは、銀行の暗号資産エクスポージャーに対する監督を強化する一方、量子耐性を備えたサイバーセキュリティへの長期的な移行に向けた準備も進めている。シンガポール金融管理局(MAS)は、暗号資産エクスポージャーを持つ金融機関に対し、当局へ通知したうえで健全性規制上の扱いについて協議するよう求めた。また、現在は2027年1月1日以降へ延期されたバーゼル準拠の包括的枠組みへ移行する間、シンガポールで設立された銀行に対し、パーミッションレス型ブロックチェーン上の暗号資産へのエクスポージャーを自己資本Tier 1の2%に制限する案を示した。これとは別にMASは、2026年後半に監督上の期待事項を策定しており、銀行に対し、暗号鍵、証明書、署名、アルゴリズムといった暗号資産の棚卸しを行い、将来の量子攻撃に脆弱なシステムを特定し、ポスト量子対応への更新を段階的に進めることを求める見通しである。

用語解説
  • 自己資本Tier 1: 銀行が損失吸収に用いる中核的な財務バッファー。
  • 健全性規制上の扱い: リスク、資本、エクスポージャー要件に関する規制上の取り扱い。
  • ポスト量子標準: 将来の量子コンピューティング攻撃に対しても安全性を維持するよう設計された新たな暗号標準。