メルセデス、米事業防衛を表明 上院法案が中国系出資の自動車メーカーを標的

オラ・ケレニウスCEOは、米国での販売維持に必要なあらゆる変更を行う考えを示す一方、ワシントンが中国資本との関係を精査する中で、現地生産の一段の拡大も検討していると述べた。

要約

メルセデス・ベンツは、ワシントンが中国系出資の自動車メーカーに対する規制を強化した場合でも、米事業を守る方針を示した。これは、米上院商業委員会が、理論上は同社による米国内での車両販売を阻止し得る法案を前進させたことを受けたものだ。オラ・ケレニウスCEOは、法令順守を維持するために必要なあらゆる調整を行うと述べるとともに、関係当事者との議論に深く関与していると語った。懸念の背景にはメルセデスの株主構成がある。中国の自動車大手、北京汽車集団(BAICグループ)と吉利創業者の李書福氏が、上場株式の合計約20%を保有している。この問題は、メルセデスが中国での業績低迷を補うため、米市場への依存を一段と強める中で浮上している。中国では電気自動車への急速な業界シフトを受けて販売が落ち込んでいる。同社は米事業に70億ドル超の投資を約束しており、このうち2030年までに40億ドルを投じてアラバマ州でのSUV生産を拡大する計画だ。ケレニウス氏はまた、北米の通商協定見直しを巡る協議次第では、米国独自の現地調達要件が追加される可能性があり、米国内でのエンジン生産も選択肢になると述べた。今年上半期の米国販売は15%増加し、EVより利益率の高い内燃機関車が同市場で支持されていることが収益を下支えした。

用語解説
  • EV: バッテリーで駆動する電気自動車。
  • 北米通商協定: 国境をまたぐ生産やルールを定める地域貿易協定。
  • 米国独自の現地調達要件: 車両部品や生産の一定割合を米国由来とすることを求める要件。