
コアインフレの鈍化を受け、豪準備銀行による短期的な利上げ観測は後退した。一方、豪ドルはその後、国内金融政策見通しの織り込み修正を上回る幅広い米ドル安を背景に0.70ドルを上回った。
豪州の4-6月期インフレ統計は、物価圧力の緩和が市場予想以上に広がっていることを示し、豪準備銀行が近く再び政策を引き締める必要性を当面和らげた。総合CPIは前期比0.6%上昇と市場予想の0.7%を下回り、1-3月期の1.4%から減速した。前年比では総合インフレ率が4.1%から4.0%に鈍化した。6月単月ではCPIが0.1%低下し、前年比伸び率は3.8%となった。 注目度の高いコアインフレ指標であるトリム平均は前期比0.8%上昇と、市場予想の0.9%を下回った。前年比では1-3月期の3.5%から3.6%へ小幅に加速したが、市場予想の3.7%とRBAの見通しである3.8%はいずれも下回った。統計公表後、トレーダーはRBAの追加利上げ観測を大幅に後退させ、8月11日の会合での利上げ確率は公表前の21%から4%に低下した。その後の市場価格は、8月の利上げはほぼないとの見方と、12月までに利上げが実施される確率も五分五分程度であることを示した。 豪ドルは当初0.4%下落して0.6949ドルとなり、3年国債利回りは10ベーシスポイント低下して4.479%となった。しかしその後は、米インフレの鈍化、米連邦準備制度が金利据え置きを決めたこと、日本当局による円買い介入観測が米ドルの重荷となったことを受け、豪ドルは0.70ドルを上回る6週間ぶり高値まで上昇した。RBA当局者は今回のインフレ統計が予想よりやや弱かったと述べる一方、住宅費とサービス価格の根強いインフレや、依然として逼迫した労働市場が政策見通しを慎重なものにし得ると警告した。