AI向け半導体試験需要で拡大加速、Hon PrecisionとChromaが四半期最高益

台湾の半導体検査装置メーカーは下期の力強い勢いを示し、Hon PrecisionはAI、HPC、CPO需要の拡大を背景に来年の生産能力を50%増やす計画を明らかにした。

要約

AI向けGPUやASIC、さらに広範な高性能コンピューティング向け試験需要の拡大を受け、台湾の半導体装置セクターでHon Precision(7769)とChroma ATE(2360.TW)が2025年第2四半期に好調な業績を示した。半導体試験装置メーカーのHon Precisionの第2四半期純利益は54.8億台湾ドルとなり、前期比18.42%増、前年同期比では2倍超となった。1株利益は30.44台湾ドル。上期の連結売上高は245.2億台湾ドルと前年同期比91.6%増、上期純利益は101億台湾ドル、1株利益は56.14台湾ドルに達した。 Hon Precisionの第2四半期売上高は137.9億台湾ドルで、前期比28.6%増、前年同期比100.4%増だった。売上総利益率は56.1%で前年同期の58.7%を下回り、営業利益率も48.5%と前年同期比で約4.4ポイント低下した。製品構成の変化や拡張初期費用が利益率を押し下げた一方、利益の絶対額は引き続き拡大した。 同社は受注の可視性が年末まで及ぶとし、来年の総生産能力を50%拡大する見通しを示した。計画には、第1四半期に稼働を開始する新設の徳勝工場による約15%の能力増、中国の現地生産拠点の同時期立ち上げによる約20%の上積み、本社でのボトルネック解消による追加15%が含まれる。アナリストは、電力消費の増加と試験の複雑化を背景に、高性能なアクティブ温度制御装置を中心とするAIチップ試験需要の拡大に加え、先進パッケージング、試験統合、CPO関連装置での進展が成長を支えているとみている。 Hon Precisionは30日に権利落ちとなり、1株当たり64.99台湾ドルの現金配当を実施した。権利落ち参考価格は5110.01台湾ドルで、株価は5235台湾ドルで始まり、寄り付き直後に配当落ち分を埋めた。 Chroma ATEも堅調な業績を示し、第2四半期売上高は135億台湾ドルと前期比14%増、前年同期比110%増となった。親会社株主に帰属する純利益は51.2億台湾ドル、1株利益は12.15台湾ドル。上期売上高は254億台湾ドル、上期の親会社株主に帰属する純利益は前年同期比120%増の89.9億台湾ドル、1株利益は21.27台湾ドルだった。Chromaは、計測機器、自動試験装置、半導体の各事業がそろって伸びたことが成長をけん引したと説明し、下期もAI、HPC、CPO向け試験装置需要を背景に勢いが続くと見込んでいる。 今回の決算は、AIとHPC関連の試験需要が従来のチップ試験を超え、システムレベル試験、先進パッケージング、光通信分野へと広がっていることを示している。その中で、装置仕様の高度化と生産能力拡張が主要な競争要因として浮上している。

用語解説
  • 特定用途向け集積回路: 汎用計算ではなく、特定の用途向けに設計されたチップ。
  • CPO: 光学部品と電子部品を近接配置し、データ伝送速度と効率を高める技術。
  • システムレベル試験: 個々のチップや部品だけでなく、完成したシステム全体の動作を評価する試験。