
週末にかけて米国債利回りは低下したが、中東情勢の緊迫化でインフレリスクが意識される中、市場は9月の利上げをなお相応に織り込んでいる。
米連邦準備制度のケビン・ウォーシュ議長は、連邦公開市場委員会(FOMC)が9対3でFF金利の誘導目標レンジを3.50%〜3.75%に据え置いた後も、厳しい視線にさらされている。ベス・ハマック、ニール・カシュカリ、ローリー・ローガンの3氏は0.25ポイントの利上げを支持して反対票を投じた。今回の割れた判断を受け、市場ではFRBが9月15〜16日の会合でなお利上げに踏み切るかどうかへの注目がすでに高まっており、その後の市場の値動きは、この議論がなお決着していないことを示した。 米10年国債利回りは金曜日に4.65%前後へ低下し、投資家がFRBの慎重姿勢を見極める中で週間では低下に向かっていた。ウォーシュ議長はインフレ抑制に向けた中銀の姿勢を改めて示し、必要であれば当局者は行動すると述べたが、即時の利上げは支持せず、明確な先行き指針も示さなかった。市場では依然として9月に25ベーシスポイントの利上げが実施される確率を約63%織り込んでいた。 政策を巡る環境は、根強いインフレ懸念と中東で再燃した敵対行為によってなお複雑である。米軍が地域内の米国資産に対するテヘランの攻撃への報復としてイランの標的に新たな攻撃を実施したことで地政学的緊張は高止まりし、エネルギー主導の物価圧力が、金利据え置き後もなおFRBに圧力をかけ続けるとの懸念が強まった。