
日銀は2026年7月の決定会合で8対1で金利据え置きを決め、インフレリスクが目標を上回る可能性があると警告した。成長リスクの見方も下振れ偏重から均衡に変更し、市場では10月までの追加利上げ観測が強まった。
日本銀行は2026年7月の金融政策決定会合で、短期政策金利を1.0%に据え置いた。6月には25ベーシスポイントの利上げを実施しており、これは1995年9月以来の高水準であった。決定は8対1で可決され、高田創審議委員はさらに25ベーシスポイントの利上げを主張して反対した。日銀は基調的なインフレ率が2%目標を上回る可能性があると警告し、経済・物価動向に沿って借入コストの引き上げを継続する方針を示した。 日銀は成長リスクの評価も変更し、下振れに傾いているのではなく均衡しているとした。この変更とインフレ警戒の強まりを受け、同日後に予定されていた植田和男総裁の発言に注目が集まる中、投資家は10月までの追加利上げ観測を強めた。 日本の指標となる10年物国債利回りは数十年ぶりの高水準からやや低下したものの、なお2.8%前後で推移した。円相場は一時1ドル=157.96円まで上昇した後、163円近辺で再び上値の重い展開となった。政策当局の懸念の背景には、円安が輸入コストを押し上げ、2026年7月のコアインフレ率が1.6%にとどまる中でも物価上昇圧力を強めるリスクがある。 田村直樹審議委員の最近の発言もタカ派色を強めた。6月25日の講演で田村氏は、個人的見解として基調的なインフレ率は総じて日銀の2%目標に達していると述べ、物価が日銀の基本シナリオを上振れるリスクは高いと警告した。総合的なコアインフレ率はエネルギーや学校関連費用への政府補助金によって2%未満に抑えられているが、そうした要因を除けば基調的な物価圧力はより強いと指摘した。