イラクでイラン寄り勢力への共同攻撃が行われた後、JD・バンス米副大統領がワシントンでサウジアラビアのハリド・ビン・サルマン国防相と会談したと報じられ、拡大する余波に新たな外交局面が加わった。
米国とサウジアラビアによるイラクの人民動員隊(PMF)拠点への攻撃は、ワシントンとテヘランの双方との関係を管理しつつ、国内の一段の不安定化を回避しようとするバグダッドへの圧力を強めた。米中央軍(CENTCOM)は、この作戦が米軍とサウジのエネルギーインフラへの攻撃に関連する拠点を標的にしたと説明した。CNNは事情に詳しい複数の関係者の話として、水曜日にワシントンでJD・バンス米副大統領とサウジアラビアのハリド・ビン・サルマン国防相が会談したと報じた。 攻撃に先立ち、サウジアラビアは、イランの支援を受けるイラク民兵が月曜と火曜に石油施設を含む標的に対してドローン攻撃を実施したと非難していた。一方、武装組織側は関与を否定し、「イラク・イスラム抵抗勢力」はこれらの主張を「捏造」と呼んだ。サウジアラビアは、自国の石油施設に対するイラク領内からの攻撃を受け、国連憲章第51条に基づく自衛権の行使として攻撃を実施したと説明し、イラン支援勢力が追加攻撃を行えば、さらなる軍事行動を取ると警告した。PMFは複数の司令部が攻撃を受け、少なくとも20人が死亡、32人が負傷したと発表した。イランはこの作戦をイラクの主権と領土的一体性の侵害だと非難した。 今回の対立は、アリ・アル・ザイディ首相にとって極めて敏感な時期に起きた。同首相は、イラク駐留米軍の撤収完了期限である9月30日までに、国家に属さない武装勢力を武装解除すると公約している。この取り組みは、主にシーア派でイランの支援を受ける武装組織の連合体であるPMF内部の各派閥を対象としている。PMFは、2016年に過激派組織「イスラム国」との戦闘を経てイラク軍の中の「独立した軍事組織」とされたが、各旅団は独自の指揮系統を維持している場合が多い。一部勢力はより全面的に軍に吸収される可能性があるが、カタイブ・ヒズボラのような有力組織はこれを拒否している。アナリストは、バグダッドが再び中東特有の難題に直面しているとみる。イラン寄り勢力への締め付けが強すぎれば国内不安を招き、対応が遅すぎれば米国からの圧力が一段と強まる恐れがある。