
このオペレーションは8月1日ごろにニューヨーク連銀を通じて実施され、米国が日本通貨を支援する異例の動きとなった。ただ、JPMorganによれば、財務省の再介入余地は外貨準備が有限であるため限られている。
米財務省は、スコット・ベッセント財務長官の7月31日の会議アジェンダに、50億〜100億ドル相当の通貨を購入する計画が示された後、8月1日ごろにニューヨーク連邦準備銀行を通じて、異例の外国為替介入として日本円を買い入れた。ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーがこの取引を仲介し、弱含む円を支える狙いだった。 今回の動きは、これまで提案あるいは実施の可能性があるにとどまっていたものを、事実上裏付けるものとみられる。2011年以来、約15年ぶりの米国による円買い介入となるが、東日本大震災後に行われた2011年のG7による措置とは異なり、今回は米国による単独の円買いと説明された。 JPMorganは、財務省の外国為替準備は有限であるため、この介入には構造的な制約があると指摘した。連邦準備制度がバランスシートを拡大できる金融政策とは異なり、財務省による介入は固定された資源プールを取り崩すことになる。そのため、円買いを繰り返せば、JPMorganが「特別措置」と呼ぶ手段に頼らない限り、将来のオペレーション能力は低下する。 介入規模は市場ポジションにとっては意味がある一方、世界の1日当たりの外国為替取引高である約7.5兆ドルに比べれば小さい。トレーダーが、財務省は1回ないし2回の介入しか継続できないと判断すれば、抑止効果は限定される可能性がある。この動きは、円安の進行を抑えようとした日本側の先行措置に続くもので、2024年の約5.5兆円規模の介入、すなわち約350億〜360億ドル、さらに2026年の数百億ドル規模の追加介入が含まれる。