ディズニー傘下の同ネットワークは、8つの系列局免許の前倒し審査について報道内容への報復だと主張する一方、FCCはディズニーの多様性政策に関する調査を理由に挙げ、8月5日の期限後の対応を検討している。
ディズニー傘下のABCは、連邦通信委員会(FCC)がディズニー傘下のABC系列8局の免許を前倒しで審査しているのは、トランプ政権が好ましくないとみなす放送内容を巡る前例のない圧力キャンペーンの一環だと主張した。提出書類でABCは、この措置は報復に当たり、政権の望む報道のあり方に沿わなければ他のメディア企業も不利益を被り得ると警告するものだと訴えた。 FCCのブレンダン・カー委員長は4月、各局の免許更新審査が本来は2028年10月まで予定されていなかったにもかかわらず、審査を命じた。こうした前倒し審査は50年以上ぶりである。カー委員長は8月5日の最終意見提出期限後に対応を決める可能性がある。ABCによると、これまでに15万件超の意見が寄せられ、その95%超が各局を支持しているほか、8州の地元当局者や団体も支持を表明している。 FCCは、この措置はディズニーの多様性政策が違法な差別に当たるかどうかを巡る1年にわたる調査に端を発すると説明しているが、ディズニーはこれを否定している。カー委員長は2025年3月にこの調査を開始し、同社の提出資料は不十分だったと述べた。免許審査は、トランプ大統領がABCに深夜番組司会者ジミー・キンメルの解雇を求めた翌日に命じられた。トランプ大統領は、自身に不公正だとする番組を理由に放送局の免許取り消しを規制当局に繰り返し求めており、11月にはABCニュースの特派員がサウジアラビアの皇太子に対し、2018年のワシントン・ポスト紙コラムニスト殺害について質問したことを批判し、ABCを標的に免許取り消しを要求した。FCCはまた、ABCの昼のトーク番組「The View」についても、政治候補者に均等な機会を提供する規則の適用対象となる可能性があるとして調査している。