アマゾン、2025年売上高7169億ドルでフォーチュン・グローバル500首位に

同社は世界全体と米国の双方で初めてウォルマートを上回った。企業の衰退を警告し続けてきたジェフ・ベゾス氏の見方は、顧客中心とAI主導の拡大へと移行した。

要約

アマゾンは2025年売上高として7169億ドルを計上し、ウォルマートを30億ドル超上回って、売上高ベースで世界最大企業となり、フォーチュン・グローバル500で初めて首位に立った。この節目は、米国最大企業を順位付けするフォーチュン500でも、アマゾンが前月にウォルマートの13年連続首位を止めた直後に訪れた。時価総額は現在およそ2.5兆ドルに達し、当時CEOだったジェフ・ベゾス氏が2018年に「アマゾンは大きすぎて潰れない企業ではない」と従業員に語った頃と比べて2倍超に膨らんだ。同氏は当時、いずれ破綻する日が来ると予測し、長期的な生存は徹底した顧客重視にかかっていると主張していた。 この記事は、企業寿命に対するベゾス氏の初期の懐疑論を背景に、アマゾンの躍進を描いている。2018年、アマゾンの時価総額が初めて1兆ドルを突破した直後、ベゾス氏は大企業の寿命はしばしば「100年超ではなく30年以上」だと述べ、衰退を遅らせる方法は競合ではなく顧客に執着することだと主張した。最近では、アマゾンの現在の地位は「まったくの驚きではない」とし、フォーチュンに対して、顧客への執着には絶え間ない発明が必要だと改めて強調した。 同社の出発点は小さかった。ベゾス氏は1994年にウォール街を離れ、ワシントン州ベルビューで、当初は「Cadabra」と呼ばれていたオンライン書店の立ち上げに着手し、その後「Amazon」へ改名した。賃貸住宅のガレージで事業を進め、投資家への売り込みを重ねた末、最初のシード資金として100万ドルを調達した。事業は1年後に立ち上がった。ベゾス氏は2024年のニューヨーク・タイムズ主催DealBook Summitで、その資金調達には60回の面談が必要で、「これまでで最も大変だった」と述べた。今月初めに創業31年を迎えたアマゾンが、通期で初めて最終黒字を計上したのは2003年で、利益は3500万ドルだった。 記事はまた、2021年にベゾス氏の後任としてCEOに就いたアンディ・ジャシー氏の下でも、アマゾンの経営哲学が引き継がれている点を指摘している。ジャシー氏は2024年、同社の16のリーダーシップ原則がAI(人工知能)を活用した顧客体験の改善を支えていると述べた。一方で、アマゾンの企業文化は、職場環境や労働を巡る苦情、人種差別の申し立てや倉庫での敵対的な労働環境を含め、批判にも直面してきた。同社は10月以降、人工汎用知能部門での人員削減を含め、事業の一部で約3万人を削減する一方、他分野では引き続き巨額投資を進めている。ジャシー氏は11月の決算説明会で、これらの削減は「実際のところ財務主導ではなく、少なくとも現時点ではAI主導でもない」と述べ、「文化の問題だ」と付け加えた。 アマゾンは現在、メタやAnthropicとの契約を含め、AIに数百億ドル規模を投じている。Anthropicへの当初投資額は80億ドルで、現在の評価額は740億ドル超に達する。同社は今年、AI開発に2000億ドルを投じる計画である。ジャシー氏は、AIが「現在われわれが知るあらゆる顧客体験を変革し、数多くの新たな体験を生み出す」と述べ、ベゾス氏はアマゾンのチップ事業、すなわちシリコン事業が「次の柱になろうとしている」と語った。

用語解説
  • AI: データと計算モデルを用いてタスクを実行する人工知能システム。
  • seed capital: スタートアップの立ち上げに用いられる初期段階の資金。
  • artificial general intelligence: 幅広い課題で人間のような推論を目指すAI。