リオ・ティントのサイモン・トロット最高経営責任者(CEO)は、投資家が石炭依存の強いグレンコアとの統合再燃に依然慎重であるなか、コスト削減、資産売却、銅事業の成長に注力している。
リオ・ティントがグレンコアに買収を持ちかけることを禁じていた6カ月間の停滞期間が月曜日に終了したが、事情に詳しい関係者によると、リオ・ティントのサイモン・トロットCEOがコスト削減、資産売却、そして最も収益性の高い資産を軸とする簡素化計画を堅持しているため、協議が再開される可能性は低い。トロット氏は最高経営責任者に就任してから数カ月後に約2000億ドル規模の合併構想を検討したが、価値創出の根拠はないと結論づけ、これを受けてリオ・ティントは2月5日に撤退した。報道で引用された投資家らは、オーストラリアの株主がこの案の再検討に反対していると述べ、その理由の一つとして、グレンコアが大手石炭輸出企業であること、また再提案がガバナンスの観点からリオ・ティントの株価を損なう可能性があることを挙げた。市場評価の面ではグレンコアが優位性を強めており、同社株は今年33%上昇した一方、リオ・ティントの英上場株は18%高にとどまっている。しかしアナリストは、評価額の上昇によって希薄化が進むため、この点でもリオにとって取引の魅力は低下すると指摘した。トロット氏の当面の課題は、資産売却を通じて100億ドル超をアンロックすることであり、その半分を年内に達成することを目標としている。同時に、トレーディング事業の拡大と銅関連の機会の模索も進める。アナリストによると、リオの不成立に終わった提案は、2030年以降の銅の成長オプションが限られているという長期的な戦略課題を浮き彫りにしており、M&Aなしでは解決が難しい可能性がある。一方のグレンコアは、自社の銅資産を前面に打ち出し、合併の可能性に対するオーストラリアでの反発を見誤っていたことを受けて、同国の機関投資家への働きかけを強化している。また、シドニーでのリスティングやその他の提携といったオプションも引き続き検討している。