データセンター主導のガスタービン需要と堅調な防衛受注を受けて見通しを引き上げた一方、純利益見通しは3800億円に据え置かれ、IBESの平均予想4188億円を下回った。
三菱重工業は、発電用ガスタービンと防衛分野の需要拡大を理由に、2027年3月期の受注見通しを6.8兆円(約444億ドル)から7兆円(約444億ドル)に引き上げた。会社はそれぞれの事業から1000億円(約6億3410万ドル)ずつ上積みを見込んでおり、ガスタービン受注は生成AIの普及に伴うデータセンター建設の加速で拡大している。防衛需要は国内外で堅調とされた。受注目標を引き上げたものの、国際財務報告基準に基づく連結業績予想は据え置き、純利益3800億円(約24億ドル)を引き続き見込んでいる。西尾弘CFOは「第1四半期の改善ペースを踏まえると、通期でもある程度の上振れが期待できると思う」と述べ、今後の上方修正の余地を示した。想定為替レートも1ドル=150円で据え置かれた。一方、2026年4-6月期の連結決算は売上高と全ての利益項目で過去最高となり、純利益は前年同期比97.4%増の1346億円(約8億5350万ドル)だった。ガスタービンと原子力の伸長に加え、為替が前年の1ドル=146円に対し157円と円安だったことも利益を押し上げた。会社は今期のフリーキャッシュフロー見通しも6000億円(約38億ドル)へと従来予想の2倍に引き上げた。投資家は、受注環境の改善を中期的な利益成長を支える材料として評価する一方、会社の純利益見通しがIBES集計の15人のアナリスト平均予想4188億円(約27億ドル)を下回っていることから、慎重な見方も残っている。