ミネベアミツミ、AIデータセンター需要で2027年3月期の純利益見通しを引き上げ

ミネベアミツミ、AIデータセンター需要で2027年3月期の純利益見通しを引き上げ

AI関連部品需要の急拡大を背景に第1四半期の売上高と営業利益が過去最高となり、業績予想を小幅に上方修正したが、修正後の純利益見通しはなおアナリスト予想を下回った。

ファクトチェック
この主張の中核要素はすべて、複数の独立した信頼性の高い情報源によって確認されている。Nikkei AsiaとWSJ(いずれも主要なビジネスメディア)は、トヨタが好調な四半期決算を受け、円安を背景に2027年3月期の純利益見通しを3兆2500億円へ引き上げたことを確認している。詳細なBigGoの要約とRTTNewsは、売上高見通しの引き上げ(54兆円)、4〜6月期の好調な業績(純利益は75.6%増の1兆4800億円、売上高は過去最高)、ならびに営業利益/中核利益が中国の低迷、中東の混乱、熊本地震によって圧迫されたことを裏付けている。WSJは中東要因について「イラン戦争の影響縮小」と位置付けており、これは主張中の「中東の混乱」と整合的である。矛盾する証拠は見当たらなかった。
要約

ミネベアミツミは、AIデータセンターからの需要が急拡大し、第1四半期の売上高と営業利益が過去最高となったことを受け、2027年3月期のIFRSベースの連結純利益予想を830億円から870億円に引き上げた。もっとも、修正後の見通しは前期比12.2%減を示しており、13人のアナリスト予想を基にIBESがまとめた平均予想883億円も下回っている。 2026年4〜6月期は、売上高が前年同期比16.3%増の4265億円、営業利益が50.9%増の263億円、純利益が95.6%増の213億円となった。日本経済新聞は、四半期の営業利益が260億円を超え、第1四半期としては5年ぶりの過去最高を更新したと報じた。生成AIが大規模データセンターの建設を引き続き押し上げる中、サーバーや冷却システムに使われるベアリング、冷却ファンなどの精密部品の需要が拡大した。 ミネベアミツミは、通期の売上高予想を1兆6900億円、営業利益目標を1200億円で据え置き、第1四半期の営業利益が通期目標の約22%に達したにもかかわらず、慎重姿勢を維持した。世界的な景気減速や地政学リスクへの懸念を踏まえつつ、計画に沿って着実に進捗しているとして、広範な上方修正は見送った。また、年間配当計画を1株50円から60円に引き上げ、連結配当性向は30%程度を目指すとしたほか、中期成長戦略における「+1」領域を航空機から宇宙航空へ再定義したと述べた。

用語解説
  • IFRS: 国際財務報告基準。企業の財務諸表作成に用いられる世界共通の会計基準。
  • Operating profit: 営業利益。利息、税金、その他の営業外項目を差し引く前に、企業の中核事業から生み出される利益。
  • Payout ratio: 配当性向。企業の利益のうち、配当を通じて株主に還元される割合。