
2026年6月の名目現金給与総額は3.4%増と5カ月連続で3%を上回り、インフレ鈍化を背景に実質賃金は6カ月連続で増加した。
2026年6月の日本の実質賃金は前年同月比1.6%上昇し、6カ月連続の増加となった。こうした連続増加は2021年以来で最長となり、賃金上昇がようやくインフレを上回りつつあるとの見方を裏付けた。厚生労働省の毎月勤労統計調査の速報によると、名目の現金給与総額は3.4%増の53万1677円(3350ドル)となり、年間の賃金上昇率が3%を上回るのは5カ月連続で、1992年3月以来の最長となった。基本給主導の所定内給与は3.4%増の27万9189円となり、フルタイム労働者では3.6%増だった。一方、特別給与は3.5%増、残業代に連動する所定外給与は2.8%増加した。実質賃金の算出に用いる物価指数は1.9%上昇し、実質賃金を押し上げた。ガソリン価格や光熱費の上昇でインフレはやや押し上げられたものの、その伸びは前年を大きく下回った。今回の統計は、賃金と物価の好循環が定着しつつあるという日銀の見方を補強する内容である。ただ、当局者は、原油高や価格転嫁の再燃、とりわけ食品分野でのリスクを踏まえ、今後の動向を注意深く見極める必要があると述べた。