
この助成金は、仮想通貨分野で根強く残る弱点、すなわちキーやコントラクトが侵害されていなくても悪意あるウォレット承認を引き起こし得る改ざんされたウェブインターフェースに対処する、ブラウザベースのコード検証ツールを支援するものである。
イーサリアム財団の「Trillion Dollar Security」イニシアチブは、WEBCATの拡張に向けて報道の自由財団に資金を提供した。WEBCATは、ウェブサイトから配信されたコードが開発者の公開したものと一致するかをブラウザが検証できるよう設計されたツールである。この取り組みが標的とするのは、ユーザーが資金をハードウェアウォレットに保管していても、ウェブページの悪意ある版によって組み立てられたトランザクションに署名してしまうフロントエンド攻撃である。この場合、秘密鍵は流出せず、基盤となるスマートコントラクトにも変更はない。WEBCATは、配信されたコードを開発者の署名付き記録と照合することで、コード透明性の原則をウェブ配信に適用する。これにより、ホスティングアカウントやコンテンツ配信ネットワークの侵害、DNSの変更、標的型の中間者による差し替えを通じた改ざんの検知を支援する。今回の助成は、スマートコントラクト監査やウォレットの堅牢化ほど注目されてこなかった仮想通貨セキュリティの一領域を浮き彫りにしている。ただし、普及はブラウザや拡張機能への統合と、ウェブサイト側が署名付きコード記録を公開するかどうかに左右される。