キオクシア、株価が約9%下落する中でも1年で2,000%上昇

この日本の半導体メーカーは日本で次点の銘柄を約4倍上回ったが、直近の業績見通し、自社株買い計画、AI向けメモリーへの懸念を受けて投資家の見方は分かれている。

要約

キオクシアホールディングスは過去1年で2,000%上昇し、日本で最も値上がりした銘柄となった。同期間に540.30%上昇した日本の次点銘柄AIMECHATECを、ほぼ4倍引き離している。この上昇はAIインフラ拡大が背景で、データセンターからのNANDフラッシュメモリー需要が2025年から今年にかけて価格と利益を大幅に押し上げたためである。ここ数週間でその勢いは大きく不安定になっている。キオクシアは、最新の見通しとともに1株を3株とする株式分割および8000億円の自社株買いを打ち出したにもかかわらず、言及された当日に約9%下落した。しかもその時点で、6月の高値11万2700円からすでに約65%下げていた。同社は通期上期の営業利益を3兆1600億円と予想したが、前四半期の1兆2700億円がアナリスト予想を下回った後の今四半期について、市場予想を下回る1兆8900億円を示唆する内容となった。アナリストの見方は分かれているものの、全体としては前向きで、14件が買い、1件が売りとなっており、平均目標株価は100%超の上昇余地を示している。最大の焦点は、今回の下落が持続力のあるAIメモリーサイクルの中での調整なのか、それとも中国のNAND増産によって価格決定力が損なわれ始めている初期兆候なのかという点である。

用語解説
  • NANDフラッシュメモリー: スマートフォン、サーバー、データセンターシステムなどの機器でデータ保存に使われる不揮発性ストレージチップの一種。
  • 自社株買い: 企業が自社株を買い戻すこと。投資家への資本還元や株価の下支えを目的として行われることが多い。
  • 株式分割: 既存株式を分割して発行済み株式数を増やす企業行動で、通常は投資家にとって株式を取得しやすくするために行われる。