ロビン・ブルックス氏は、安全資産としてのビットコインの役割に対する批判を改めて示し、価値希薄化取引(通貨の希薄化が希少資産や実物資産を押し上げるとの市場の見方)におけるその値動きは、デジタルゴールドのようには振る舞っていないことを示していると主張した。ブルッキングス研究所のシニアフェローである同氏は、ビットコインは「価値希薄化取引の一部ではない」とし、この期間に「一貫して貴金属に劣後してきた」と述べた。これは、通貨の価値希薄化に対する信頼できるヘッジ手段としてのBTCの主張を弱めるものだという。「教訓は、ビットコインは金のような安全資産でも価値保存手段でもないということだ」とブルックス氏はXに投稿しつつ、安全資産としての地位は最終的には認識によって形作られるとも認めた。 今回の発言は、同氏の従来からの弱気見解と整合的である。2023年3月、ブルックス氏はBTCを「バブル資産」と呼び、米連邦準備制度が本格的な利上げを進めれば崩れる可能性があるとしたうえで、「価値保存機能はゼロ」「分散効果もゼロ」だと述べた。同年後半にはビットコインを「無意味な資産」と表現し、その上昇の大半は米連邦準備制度の政策見通しの変化によるものだと主張した。また、BTCを「FRBに対する単なるもう1つの先物取引契約」に例え、投資家は米連邦準備制度の先物取引を直接売買した方がよいとも述べた。 Bitwiseのアルファ戦略責任者ジェフ・パーク氏は、最近のビットコインの値動きによって価値希薄化取引の対象から外れるとの結論には異を唱えた。パーク氏によれば、より重要なのは、ビットコインが歴史的に、強気・弱気のいずれのイールドカーブのスティープ化局面(長短金利差の拡大)でも上昇してきたパターンである。例として、2020年3月、2021年2月、2023年3月、2023年9-10月、2024年9月を挙げた。この反論は、ブルックス氏が直近10日間で金が10%上昇したと述べたことを受けたものだ。パーク氏の主張では、ビットコインはさまざまな種類のイールドカーブのスティープ化に感応するため、価値希薄化取引と脱ドル化取引(米ドル建て資産からのシフトに伴う動き)の双方に参加し得る。