大手欧州系証券は8月12日、ニトリホールディングス(9843.T)に対する投資判断「Neutral」を維持しつつ、目標株価を2420円から2970円へ引き上げた。これは前日時点のアナリスト予想のConsensusである2947円をやや上回る動きである。ニトリの平均レーティングは9人のアナリストに基づき3.89で、やや強気圏に位置していたが、同証券は現行水準で同銘柄を推奨するには至らなかった。目標株価の引き上げは、ニトリ株が堅調を維持していることに加え、消費環境の回復やインバウンド需要の強まりを背景に、日本の小売セクター全体でアナリストが目標株価を引き上げている流れの中で行われた。日本最大の家具・ホームファニシング小売企業であるニトリは、生産・物流・販売にまたがる製造・物流・小売の一体運営モデルを展開する一方、国内での出店を継続し、アジアでの拡大を加速させている。投資家の焦点は、円安による輸入コスト上昇を価格競争力を損なうことなく吸収できるかどうかにあり、この点では同社の自社商品開発力とサプライチェーン効率が重要な下支え要因とみられている。別件では、同じ証券会社が8月10日にヤマダホールディングス(9831.T)についても投資判断「Neutral」を維持し、目標株価を550円から690円へ引き上げた。これはConsensusの668円を上回っており、個人消費動向に連動する内需型小売銘柄に対するセンチメントが全般的に改善していることを示している。