米国は、域内で事業を行う大企業に対し、サプライチェーン全体にわたる環境・社会的影響の開示を義務付けるEUの主要な持続可能性関連法2本について、さらなる緩和をEUに求めている。在EU米国大使アンドリュー・パズダー氏は、EUが2025年7月にスコットランドのターンベリーで開かれた通商協議で、企業持続可能性デューデリジェンス指令と企業持続可能性報告指令がEU・米国間の貿易に過度な障壁を生じさせないようにすることを約束したと述べた。米政府はまた、炭素排出基準に連動するEUの輸入課徴金である炭素国境調整メカニズムの変更も求めている。 この働きかけは、米欧当局者が7月に合意した関税面の約束から非関税問題へと軸足を移す中で行われているもので、3人の関係筋は、ターンベリー合意のその部分について秋に共同声明が出されると見込んでいる。ブリュッセルはすでに、森林破壊防止規則やメタン規則など論争のあった一部政策を緩和しており、昨年には企業持続可能性デューデリジェンス指令の対象を最大規模の企業に限定し、順守期限を2029年半ばに先送りし、企業持続可能性報告指令の従業員基準を250人超から1,000人超へ引き上げることで、企業持続可能性制度の適用範囲を狭めた。EUの立場に詳しい複数の関係筋によると、EUはこれらの措置について追加の譲歩を計画していない。