日本経済は4-6月期に前期比0.3%、年率換算で1.1%拡大したが、輸出が主な下支えを続ける一方で内需と設備投資が弱く、市場予想を下回った。成長率の伸び悩みにより、インフレが上昇を続ける中でも日銀が金融引き締めを継続する余地は狭まり、政策当局の見通しは複雑になっている。 インフレ率は4月の1.4%から5月に1.5%、6月に1.7%へ上昇し、7月は1.9%と見込まれている。成長鈍化と物価上昇が併存する状況を受け、インフレ圧力に対応して利上げを進める方針の日銀と、景気下支えに向け追加の財政拡張を選好する政府との政策的な隔たりは深まっている。 アジア市場アナリストのサディ・カイマズ氏は、この統計が成長と賃金を巡る中銀の自信を損ねた可能性があると述べた一方、景気後退やディスインフレを論じるのは時期尚早だと指摘した。同氏によると、日本のインフレは主として供給主導で、原材料や中間財の輸入コストにはなお上昇圧力がかかっている一方、持続的なインフレの実現には賃上げの継続と実質賃金の動向が引き続き重要である。さらにカイマズ氏は、日本の強い半導体セクターとAI関連投資も引き続き注視すべきだとし、AI支出が急減すれば景気後退リスクが高まる可能性があると警告した。