FASBの提案、要件を満たすステーブルコインを現金同等物として扱える可能性

財務会計基準審議会(FASB)は、一定のステーブルコインについて、既知の金額の現金に容易に転換でき、価値変動リスクが僅少であることを条件に、既存の米国会計基準(GAAP)上、現金同等物として表示することを認める会計指針を提案した。この提案は、デジタル資産に新たな会計区分を設けたり、ドル連動型トークンをすべて自動的に現金として分類したりするのではなく、「トピック230:キャッシュ・フロー計算書」に例示を追加するものである。FASBのアプローチは、発行済みトークンに対して少なくとも1対1で維持される高品質な準備資産と、保有者が要求に応じて発行体に直接かつ強制力をもって償還を請求できる権利を重視している。一方で、価格の安定性、流通市場の流動性、ブランド付けだけでは要件を満たさないことも明確にしている。提案に対するパブリックコメントの募集期限は2026年11月19日である。企業はまた、毎年、現金同等物の重要な構成要素を開示する必要があり、財務省短期証券、マネーマーケット・ファンド、ステーブルコインなどの区分が含まれる。今回の指針により、貸借対照表上の表示、キャッシュ・フロー報告、重要な現金同等物の区分(重要なステーブルコイン保有を含む)に関する開示が変わる可能性がある。ただし、トークンが法定通貨になるわけではなく、取引相手方リスクやペッグ乖離リスクがなくなるわけでも、市場ストレス時の償還が保証されるわけでもない。企業は引き続き、各トークンの契約条件、法的強制力、制限、カストディの取り決め、継続的な適格性を個別に評価する必要がある。

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