S&Pグローバルとハンブルク商業銀行(HCOB)によると、民間部門の景況感を測る月次調査指標であるユーロ圏の総合購買担当者景気指数(PMI)は、2026年4月に52.1となり、3月の確報値から変わらなかった。20カ国で構成する通貨圏全体で、景気拡大と縮小の分岐点となる50を上回る状態を維持した。サービス業は引き続き成長をけん引し、PMIは52.9から53.2に上昇した。一方、製造業は48.4と景気縮小局面にとどまったものの、低下ペースは鈍化した。国内需要を背景に新規事業は小幅に改善し、雇用は6カ月連続で増加したが、そのペースは鈍化した。投入コストインフレ率は6カ月ぶりの低水準に低下した。野村の見方でも、サービス業が持ち直しの主な源泉とされ、ユーロ圏は予想以上に世界的な逆風を乗り切っているとみられる一方、製造業は依然として弱点となっている。同社は小幅ながらプラスの成長と金融政策の段階的な正常化を予想しており、欧州中央銀行(ECB)による最初の利下げは今後数カ月以内に実施される可能性が高いとみている。ただし、時期は引き続きデータ次第である。市場は小幅な楽観を示しているものの、貿易をめぐる不透明感、地政学的緊張、ディスインフレ、内需、そして製造業の低迷が長期化してサービス業に波及するリスクを引き続き警戒している。