ベアードはシノプシス(NASDAQ:SNPS)をアウトパフォームに格上げし、目標株価を560ドルに引き上げた。2026会計年度の低調な見通しによって期待値がリセットされ、2027会計年度に向けてリスク・リターンが好転すると判断したためである。同社は2027会計年度に2桁のオーガニック成長と、さらなる業績予想の上振れを見込んでいる。2026会計年度第3四半期の売上高は前年同期比42%増の24億8000万ドルとなり、コンセンサス予想の24億4000万ドルを上回った。調整後1株利益は3.91ドルで、予想の3.67ドルを上回った。また、同社は2026会計年度通期の売上高見通しを96億9000万~97億4000万ドル、調整後EPS見通しを15.04~15.10ドルに引き上げた。株価は時間外取引で当初下落したものの、通常取引では11%超急騰した。経営陣は、半導体設計の複雑化を促すAI導入の加速が業績上振れにつながったと説明しており、デザインオートメーションがけん引したほか、Ansysが好調な四半期を記録し、Design IPも前年同期比で成長に復帰した。Nvidiaによる20億ドルの出資とAnsysのマルチフィジックス機能は、AI主導の設計複雑化、エージェント型ワークフロー、システムレベルのシミュレーションに関するベアードの投資仮説の中核であり続けている。一方、中国向け輸出規制政策は、半導体の景気循環性とともに引き続き注視すべきリスクである。