ウォーシュ氏発言で9月利上げ観測強まり、30年物米国債利回りは5.21%近辺で推移

  • 米連邦準備制度のケビン・ウォーシュ議長は、ジャクソンホールで利上げの可能性に道を開いた。
  • 追跡対象となる財・サービスの半分超が前年同期比で3%以上上昇した。
  • 講演後も長期金利はほぼ上昇せず、30年物住宅ローン金利の平均は6.66%だった。

米連邦準備制度のケビン・ウォーシュ議長は、注目度の高いジャクソンホールでの講演でインフレ抑制姿勢を改めて示し、今後数カ月の利上げの可能性に道を開いた。インフレが改善しなければ、9月半ばの会合を前に中央銀行への圧力が強まる。ウォーシュ氏は、7月28~29日の会合で金利据え置きを支持した当局者らは、会合間のデータを待つことを望んでいたと述べた。一方、ガソリン価格がやや落ち着いたにもかかわらず、基調的なインフレは大きく改善しておらず、広範囲に及んだまま、FRBの目標である2%を上回っている。政府が追跡する財・サービスの半分超は過去1年間に3%以上上昇しており、これはおよそ3分の1だったパンデミック前の比率を大きく上回る。ウォーシュ氏は、インフレが自動的に2%へ戻るとは限らないと主張し、7月に利上げを支持した3人の当局者も同じ見方を示した。ウォーシュ氏は時期について明言しなかったが、アナリストらは9月が現実的な可能性であり、会合の数日前に発表される次回の物価統計が決定的になる可能性があると指摘した。市場ではすでに、9月の利上げ確率がKalshiで47%、CME FedWatchで約55.7%~60%に上昇しており、30年物米国債利回りは5.21%近辺で推移している。最新の発言後も長期金利はほぼ上昇せず、30年固定住宅ローン金利の平均は6.66%だった。講演の多くでは、人工知能(AI)が成長と生産性を押し上げ、金利への圧力を和らげる可能性も強調されたが、ハーバード大学の経済学者ケネス・ロゴフ氏はその見通しを過大評価だと指摘した。昨年、当時の議長だったジェローム・パウエル氏に圧力がかかったことや、リサ・クック理事を巡る未解決の問題など、FRBの独立性を巡る緊張も、会議の背景の一部として残った。別の新しい資料では、2026年にPCEインフレ率3.7%、政策金利誘導目標レンジ3.5%~3.75%という同様の姿勢が示されているが、これらの詳細は9月を軸とする市場の説明と矛盾しており、情報源間の相違として残している。

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