チーズ名称を巡り暗礁に乗り上げた米メキシコ貿易協議、10億ドル市場の行方かかる

  • メキシコは、保護対象となる地理的表示568品目を対象とするEUとの近代化貿易協定に署名した。
  • EU産チーズの関税は最高45%からゼロに引き下げられ、ヨーグルトの関税もゼロとなる。
  • 米国当局者は、こうした保護措置が33のチーズ名称に関するメキシコのUSMCA上の義務と抵触する可能性があると述べている。

チーズ名称の使用権が、メキシコが2026年5月22日に欧州連合(EU)と近代化したグローバル協定に署名したことを受け、米メキシコ貿易協議の焦点となっている。メキシコ市で開かれたEU・メキシコ首脳会議で署名されたこの協定は、パルミジャーノ・レッジャーノやロックフォールなど、欧州の地理的表示を持つ568品目の食品・飲料を対象に、メキシコによる保護を拡大する。また、EU産チーズの多くについて関税を最高45%からゼロに引き下げ、ヨーグルトに対するメキシコの20%関税も撤廃する。米国当局者は、こうした保護措置が、米国の生産者にパルメザンやゴーダなど33のチーズ名称の使用を認める米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に基づくメキシコの義務と抵触する可能性があると述べている。この協定は、テキーラやメスカルなどメキシコ産品の相互保護も対象とする。EU機関は2026年7月にこの協定を暫定承認した一方、メキシコの批准手続きは実施に向けて引き続き重要となる。この争いは、メキシコ向けチーズ輸出額が年間約10億ドルに上る米国の輸出業者にとって重要であり、同時に、メキシコ輸出の80%超を受け入れる米国への依存度を下げようとするメキシコにとっても重要である。

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