ウクライナの海上ドローンが、ロシアのソチ近郊にあるカスピ海パイプライン・コンソーシアム(CPC)の係留施設で石油・ガス事業を支援する船舶Nefritを破壊したと報じられた。ウクライナによるロシアの物流・エネルギーインフラへの攻撃が続く中、海上で新たな事案が発生した格好である。CPCは、カザフスタンのテンギス油田から黒海まで約1500キロのパイプラインを運営しており、カザフスタンの原油輸出の約80%、世界の石油供給の1%超を輸送している。黒海地域ではこれに先立つ攻撃で、タンカーのNissos SifnosとMarathiが損傷し、ノボロシースク近郊の積み込みや係留、ターミナル運営に混乱が生じた。カザフスタンは攻撃を非難し、代替輸出ルートを求めているが、代替インフラの整備には数年と数十億ドルが必要となる。予測市場では、2026年12月31日までにウクライナがクリミアの領土を奪還する確率が、前日の6%から5.5%に低下した。ロシアのエネルギー物流を妨害することと、領土を奪還することの違いが浮き彫りになっている。今後の海上作戦、ロシアによる報復の可能性、CPCの対応、クリミアにおけるウクライナの見通しに対する評価の変化が、引き続き注目される。