ドナルド・トランプ大統領は2026年8月22日、米加間の貿易交渉が決裂したことを受け、約200億ドル相当のカナダからの輸入品に50%の関税を発動した。カナダのマーク・カーニー首相は、9月8日から同額の報復措置を講じると表明しており、緊張緩和に向けた時間は限られている。米国は2025年、カナダとのモノの貿易で483億ドルの赤字を計上した。一方、トランプ氏は赤字額について600億ドルから2500億ドルに及ぶ推計を引用している。赤字の大きな部分をエネルギーが占めており、米国の製油所で使われるカナダ産の重質原油も含まれる。関税は、統合が進んだ自動車サプライチェーンや、国境を越えた貿易に依存する企業にも打撃を与える恐れがある。緊張が高まるなかでもカナダドルは底堅さを維持しているが、カナダのエネルギー・製造業株や、カナダからの供給に依存する米企業は変動性の高まりに直面している。これに先立ち、ナノス・リサーチが「グローブ・アンド・メール」紙向けに実施した世論調査では、1037人の回答者の85%が、カーニー首相による米国との貿易合意案の拒否を支持、またはどちらかといえば支持していた。また、80%が同額の報復関税を支持した。調査ではさらに、約7割が物価上昇を受け入れる意向を示した一方、約3分の2が関税の家計への影響を懸念していることも分かった。