米国のテクノロジー企業は、電力不足や住民の反対、政治的圧力によって米国でのプロジェクトが遅延するなか、データセンター拡張の対象として豪州への注目を高めている。グーグル、アップル、メタ、アマゾン、マイクロソフトは、豪州の再生可能エネルギー供給、政治的安定性、利用可能な土地、アジアの主要人口集中地への近接性に魅力を感じている。エアトランクのエネルギー・公益事業担当バイスプレジデント、サブー・ホワイトロー氏は、過去6~8カ月の関心は予想を上回っており、今後数カ月から数年のうちに正式な投資決定につながる可能性があると述べた。豪コモンウェルス銀行によると、こうした拡張により2030年までに1500億豪ドルの投資がもたらされる可能性がある。一方、電力網への接続、水の利用、土地の確保、建設能力はなお制約となっている。豪エネルギー市場運用機関(AEMO)は、全国電力市場(NEM)におけるデータセンターの電力需要比率が、現在の約3%から2035~2036会計年度には13%に上昇すると予測している。第2四半期に接続を申請したデータセンターの計画容量9GWのうち、約84%は申請段階にとどまっていた。豪州の国家内閣は2026年8月26日、大規模データセンター向けの全国的な義務基準を策定することで合意し、2027年初めまでの法制化を予定している。データセンターの建設拡大は再生可能エネルギー発電を後押しし、金融政策に影響を及ぼす可能性がある一方、電気料金やインフラ、労働力への圧力を強める恐れもある。