円は火曜日、1ドル=152.89円に上昇した。1週間足らず前の160円前後から円高が進み、2月以来の高値を付けたことで、レバレッジをかけたキャリートレードの巻き戻しが加速した。円高を受けて日本株は下落し、9月8日の日経平均株価は前日比1130.51円(1.70%)安の6万5269.33円、TOPIXは75.47ポイント(1.83%)安の4050.33で取引を終えた。円高で海外収益の円換算額が目減りするとの見方から、輸出企業や半導体株が売られたほか、投資家が日経平均の最近の上昇を受けて利益を確定した。 市場では、日銀が9月17~18日の会合で政策金利を25ベーシスポイント引き上げ、1.25%とするとの見方が広がっていた。日銀の考えに詳しい関係者によると、当局者は50ベーシスポイントの利上げが妥当かどうかを検討していた。ただ、短期的な物価上昇圧力が抑制されているため、異例に大幅な利上げへの意欲は乏しかったという。日銀はまた、おおむね四半期に1回のペースで利上げすることも検討していた。7月の賃金は1997年以来の高い伸び率を記録し、4~6月期の国内総生産(GDP)は上方改定された。中東情勢に関連した原油価格上昇圧力もあり、インフレリスクが引き続き焦点となっていた。キャリートレードの指標となる国境を越えた円建て借り入れは3月に過去最高の360兆円(2兆3500億ドル)に達した。一方、JPモルガンは9月3日時点で、円安を見込むポジションが16兆~17兆円残っていると推計した。