SAPは2026年7月1日、製品・エンジニアリング部門のリーダーシップを再編し、世界最大の企業向けソフトウエア会社である同社が「Autonomous Enterprise」戦略を加速するなか、クリスティアン・クラインCEOが「Autonomous Suite」と「Business AI Platform」を直轄する体制に移行した。これまで両製品を管理していた最高製品責任者のムハンマド・アラム氏は、2027年3月にSAPを退社する予定で、最高執行責任者(COO)のセバスティアン・シュタインホイザー氏が産業AIを統括する。クライン氏によると、2026年5月の「Sapphire」カンファレンスで発表され、すでに顧客によるテストが始まっているSAPの新プラットフォームは、秋に一般提供を開始する予定で、幅広いコンテキスト層に支えられ、顧客は任意の大規模言語モデルを使ってエージェントを構築できる。今回の戦略は、クラウドの勢いの鈍化、買収やコスト削減、マイクロソフト、グーグル、セールスフォース、AIネイティブのスタートアップとの競争を巡り、SAPに対する投資家の懸念が高まるなかで打ち出された。第2四半期の売上高は前年同期比9%増の98億8000万ユーロ(108億ドル)、クラウド売上高は22%増、クラウド受注残は27%増となった。SAPはまた、別の直近の業績期間においてクラウド受注残が30%増の880億ドルとなったと報告し、複数の買収を受けて2026年通期の主要営業利益見通しを小幅に引き下げた。株価は年初来で13%下落した一方、S&P500種株価指数は12%上昇した。