中東・ロシアで精製能力低下、ディーゼル供給逼迫が来年まで継続へ

  • 製油所の操業停止やロシア・中東の輸出制限により、ディーゼル供給の逼迫が続いている。
  • 米国の留出油在庫は季節ベースで1996年以来の低水準となり、ディーゼル価格は9月初旬に過去最高値を付けた。
  • 市場動向を見極めるうえで、EIA、OPEC、国際エネルギー機関の動向が注目される。

製油所の操業停止やロシア・中東の輸出制限が、低水準の在庫と限られた精製能力に重なり、ディーゼル市場では供給逼迫が長期化する見通しである。米国のディーゼル価格は2026年9月初旬に過去最高値を付けた一方、留出油在庫は8月下旬時点で、季節ベースでは1996年以来の低水準となり、5年平均を14%下回った。これまでの供給混乱には、ホルムズ海峡の通航減少、ウクライナによるロシアの製油所への攻撃、製油所の修理に伴うロシアのディーゼル輸出禁止などがある。8月28日終了週の製油所稼働率は98%に達しており、農業向け需要や冬場の暖房需要が近づくなか、増産余地はほとんど残されていない。供給逼迫により輸送・海運コストは高止まりし、商品・サービス価格に波及する可能性があるほか、燃料消費を抑制する可能性もある。市場価格の動きは、原油価格が新たな高値に達するとの投機も促している。今後数週間は、中東の地政学情勢や製油所の生産量の変化が市場の見通しを変える可能性があるため、米エネルギー情報局(EIA)、石油輸出国機構(OPEC)、国際エネルギー機関(IEA)など、生産・政策・需給見通しの変化に関わる主要機関の動向が注目される。

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