米財務長官のスコット・ベッセント氏は、日米当局との連携によって自身が情報面で優位に立っていると述べ、円安に賭けるトレーダーへの警告を改めて発した。南メソジスト大学で講演した同氏は、「今や私が胴元だ」と述べ、「非対称な情報」に言及したうえで、投資家に取引の反対側に回るよう促した。 発言は、7月下旬に実施された日米の円買い協調介入を受けたものだ。この介入は、米国が円を買い入れる介入としては1998年以来初めてとされた。ドル円相場が164円に迫った後、日本は自国通貨を支えるため過去最高の964億ドルを投じ、相場はその後およそ153円まで下落した。これは円が約7%上昇したことを意味する。円はその後も1ドル=153円近辺で推移し、2月以来の高値水準となったほか、8月初め以降では6.5%上昇した。 円高によって円を調達通貨とするキャリートレードへの圧力が強まり、9月初めには円のショートポジションが5兆円を上回った。アナリストは、円がさらに上昇すればレバレッジ解消が加速する可能性があると警告した。一方、日銀は9月の会合で政策金利を0.25ポイント引き上げると予想されていた。米国がイランの石油タンカーを攻撃したとの報道に関連したリスク回避の売りも市場を圧迫し、ビットコインは8万ドルを回復できず約0.4%下落した。WTIは1バレル=96ドルを上回り、ブレントは101ドルを超えた。 米財務省は別途、償還までの期間が長い国債を50億〜60億ドル規模で買い戻す計画の概要を示した。国債買い戻しに加え、さらなる円買い介入の可能性もあることから、市場の焦点は米国の政策と金融環境に集まった。