ドナルド・トランプ大統領の2期目の「力による平和」外交政策は、4年間で納税者に3260億ドル近い純節約をもたらすと見込まれている。共和党系のポラリス・ナショナル・セキュリティが72ページにわたる分析で示した。報告書はこの金額を、仮にバイデン・ハリス政権が2期目を務めた場合の推定5120億ドルのコストと比較している。また、トランプ政権が海外での軍事作戦と強力な国境管理を通じて抑止力を再構築するために、約1860億ドルの投資を必要としたとしている。見込まれる純節約額は、米国の1世帯当たりおよそ2500ドルに相当する。ポラリスは、米国と北大西洋条約機構(NATO)の共同による「優先ウクライナ必要要件リスト(PURL)」に2580億ドル、米国・メキシコ国境関連の取り組みに1580億ドル、米国際開発庁の再編に470億ドル近くを割り当てている。さらに、ガザ戦争の終結、米国とフーシ派の停戦、イランの封じ込めにかかると見込まれる負担の解消に向けた取り組みに490億ドルを割り当てた。報告書によると、試算には、トランプ氏の政策によって回避された可能性があるものの金額を算定していない複数のコストが含まれていない。ニコラス・マドゥロ前ベネズエラ大統領に関連する麻薬対策支出の長期化、紅海の海運混乱、核兵器を保有するイランによるリスクなどがこれに含まれる。分析は、米国とイランの戦争にかかるコストの推計が膨らむ中で発表された。ブラウン大学ワトソン研究所は消費者のエネルギー負担への影響を1000億ドル超とし、米国防総省は7月時点で軍事費を375億ドルと見積もっている。原油価格にも改めて上昇圧力がかかり、10月限ブレント先物は2.75%高の1バレル=100.61ドル、WTI先物は2.30%高の95.17ドルとなった。