日本国債の利回り上昇で国内資産の魅力が高まり、機関投資家の米国債需要が減少する可能性があると、フィッチ・レーティングスとブラックロックが明らかにした。新発10年国債利回りは一時2.935%に達し、指標利回りは2.910%で取引を終えた。これに先立つ市場観測では、10年債利回りが一時3%を上回り、1996年9月以来の高水準を付けていた。30年国債利回りは過去最高の4.18%に達した。世界的な圧力の背景には、米国債利回りの上昇、北海ブレント原油先物の1バレル=101ドル超、中東情勢の緊迫化、企業による大量起債、金利が長期にわたり高止まりするとの見方があった。為替ヘッジ後の10年米国債利回りは、日本の投資家にとって約2%だったのに対し、同等の日本国債ではおよそ3%だった。日本は約1.1兆ドルの米国債を保有しており、ブラックロックが示した仮定上の5%の資金シフトは550億ドルに相当するが、実際の売却を予測したものではない。フィッチは、広範な清算や日本国債の投げ売りは予想していない。日本の大手銀行は国内保有を慎重に積み増しており、生命保険会社は従来の低クーポン債を高クーポン証券に入れ替えている。