ニューヨーク市場で円は対ドルで154円台前半まで下落した。米労働省が発表した8月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比5.4%上昇し、市場予想の5.3%を上回った。午前9時時点のドル円相場は154円30~40銭と、前日の午後5時時点から0.82円のドル安・円高となり、一時は154円67銭程度まで上昇した。米長期金利の上昇や中東情勢の緊迫化、原油先物価格が1バレル=100ドルを上回ったことを受け、ドル買いが進んだ。円相場は164円前後からの持ち直しが進んだことで、円を調達通貨とするキャリートレードへの懸念も再燃している。一方、日銀の利上げ加速観測は引き続き円を支えている。日銀の政策委員である増井氏は、金融環境はなお緩和的であり、基調的なインフレ率が2%を大きく上回るのを防ぐため、政策金利を引き上げるべきだと述べた。市場では、米連邦準備制度の利下げを遅らせる可能性がある根強い米インフレと、日本の金利上昇観測を比較しながら材料を見極めている。日銀の政策見通し、米金利、原油価格、中東情勢が引き続き円相場の主な変動要因となっている。