フィッチ・レーティングスは、成長重視の高市早苗首相の歳出方針が財政規律と両立できるかを評価するため、日本の次年度予算を精査する。フィッチでアジア太平洋地域のソブリン格付けを担当するシニアディレクター、ジェレミー・ズーク氏は、最終予算の構成と基礎的財政収支への影響が、政権の財政方針を見極める材料になると述べた。予算要求が過去最高に達した背景には、当初予算と補正予算の歳出を組み合わせる新たな枠組みが一因としてあるほか、高市首相の拡張的な財政姿勢を受け、政府の借り入れコストも上昇している。フィッチは、名目成長率と税収の伸びを背景に、日本の政府債務残高の対GDP比率が5年間低下した後、安定すると予想している。この見通しは、高市首相の戦略産業向け投資計画にも左右される。フィッチは、17の重点分野について引き続き評価している。フィッチは1月、日本のソブリン信用格付けを「A」、見通しを「安定的」と確認した。同格付けは「AAA」を5ノッチ下回り、S&Pの「A+」とムーディーズの「A1」をそれぞれ1ノッチ下回る。ズーク氏は、格付けリスクは均衡していると述べた。