フィッチによる先週のポルトガル国債格上げは、1年で2回目となり、欧州の2011年の債務危機当時に「PIIGS」と呼ばれたユーロ圏5カ国で相次ぐ改善の最新例となった。15年後の現在、インフレ上昇と膨張する米国債務が世界の債券市場を圧迫する一方、かつて危機の後れ組だった国々は総じて財政を強化している。ポルトガル、アイルランド、イタリア、ギリシャ、スペインの国債利回りは現在、フランスを下回っている。ただ、イタリアは高い債務負担と長引く低成長を抱え、例外的な存在となっている。ドイツ国債も、週末に行われたザクセン=アンハルト州議会選挙でドイツのための選択肢(AfD)が勝利したことを受けて圧力にさらされている。10年物独国債利回りは水曜日、2011年以来の高水準に達し、市場ではベルリンのAAA格付けを疑問視する声が出ている。5カ国の債券市場での軌跡は、ロシアのウクライナ侵攻後に分かれた。エネルギー輸入への依存度や、インフレから家計と企業を守るための政府措置が異なることを反映している。ギリシャは格付けの回復が最も急速で、アイルランドとポルトガルも危機で失った信用力の大部分を取り戻した。ギリシャとポルトガルは債務も大幅に削減した。アイルランドでは、多国籍企業の直接投資を通じて名目GDPが増加し、債務比率が急低下した。イタリアの債務比率は2024年以降上昇しており、今年はギリシャを抜いてユーロ圏で最も高くなると予測されている。