Grab Holdingsは、シンガポール拠点の後払い決済(BNPL)プラットフォームAtome Financialの過半数株式取得に向け、評価額20億ドル超で最終段階の協議に入っている。匿名の情報筋を引用し、ブルームバーグが報じた。最終合意には至っておらず、条件が変更されたり、協議が決裂したりする可能性もある。成立すれば、今回の取引はGrabにとって今年3件目の大型買収となる。Grabはこれまでに、米フィンテック企業Stash Financialを4億2500万ドルで買収したほか、Delivery HeroからFoodpandaの台湾事業を6億ドルで取得している。Atomeの親会社Advance Intelligence Groupには、ソフトバンクグループのビジョン・ファンド2やウォーバーグ・ピンカスなどが出資している。Atomeの昨年の売上高は前年比80%増の4億7000万ドルとなり、税引前利益も2年連続で黒字となった。AtomeをGrab Financialに統合すれば、配車、フードデリバリー、電子ウォレット、個人向け融資の各事業で、顧客基盤や加盟店網、信用技術を組み合わせられる可能性がある。Grabの株価は年初来39%下落し、時価総額は124億ドルに縮小した。ただ、同社は最近、中東情勢に伴う燃料費上昇の影響を旺盛な通勤需要が補ったとして、通期の利益と売上高見通しを引き上げている。Grab、Atome、ソフトバンクグループは、今回の取引について公にコメントしていない。記事で引用されたアナリストは、買収によってGrabの金融サービス収入が多様化し、地域スーパーアプリとしての競争力が高まる可能性があると指摘しているが、行方はなお不透明である。