航空宇宙サプライチェーンの合併・買収(M&A)が過去最高に近づいている。ボーイングとエアバスの生産計画が明確になり、将来の需要を見通しやすくなったためである。Janes Capital Partnersによると、2026年1〜8月に発表された民間航空宇宙関連の取引は154件に上り、2019年に記録した年間最多の159件にほぼ並んだ。取引額は合計140億ドルで、通年の取引件数は過去最高を更新する見通しである。GE Aerospaceは9月、鋳造部品メーカーのConsolidated Precision Productsを120億ドルで買収することで合意した。Parker Hannifinは5月、KKRからCircorの航空宇宙部門を26億ドルで買収することで合意した。取引の大半では、事業会社やプライベートエクイティ(PE)ファンドが、小規模・中堅サプライヤーを買収して熟練労働者、高度な製造能力、生産能力を確保している。ボーイングは昨年600機を納入し、今年はこの数字を上回ると予想されている。エアバスは870機の納入を目標としており、2019年の過去最高である863機を上回る水準である。新型コロナウイルス禍以降の企業価値を巡る不確実性が和らぐ中、PEファンドは市場の買い手・売り手双方で存在感を高めている。