イランは、同国との間で石油・ガス・液体石油製品を輸送する外国籍船に課していた10%の課徴金を即時停止した。命令は2026年9月10日付で発効し、大統領府の法務担当副官が発令した。海上リスクが高まるなか、輸送船の運航コストを引き下げる狙いがある。停止措置はイランの港に出入りするエネルギー貨物を対象とするが、対象製品の公式リストはまだ公表されておらず、企業名や船名も明らかにされていない。米海軍による海上封鎖でイランの海上エネルギー輸出が制約され、テヘランがホルムズ海峡周辺に航路や制限区域を設けるなかでの措置となる。同海峡は世界の石油供給の約5分の1が毎日通過する。トランプ大統領とペゼシュキアン大統領が署名した2026年6月のイスラマバード覚書は、停戦延長に関連して60日間の一時的な通行料免除を提案したが、根本的な対立は解消されていない。課徴金の引き下げだけでは、制裁の執行、保険の制約、米金融システムから締め出されるリスクを克服できない可能性がある。市場は対象製品リストの公表と、米財務省や国務省の対応を注視している。既存の市場価格は、イランが10月31日までにホルムズ海峡の通過料を導入する確率をYES側で11.5%と織り込んでいた。