トランプ氏の減税・歳出法、効果まちまち 財政赤字10年で3.4兆ドル拡大

  • 共和党、ダラスの中間選挙大会でトランプ大統領の「ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル」を披露
  • 750万人の申告者がチップ所得に対する同法の非課税措置を利用
  • 米議会予算局、同法で財政赤字が3.4兆ドル拡大すると試算

共和党はダラスで開いた中間選挙大会で、トランプ大統領の「ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル」を中核的な立法実績としてアピールしている。一方、成立から1年目の効果は一様ではない。同法はトランプ大統領の1期目からの税制を延長し、チップ、時間外労働、自動車ローンの一部利払い、家族、高齢者を対象とする控除を創設した。米財務省の統計によると、チップ所得の非課税措置を利用した申告者は750万人、時間外労働の非課税措置を利用した申告者は2900万人、高齢者向け拡充控除を利用した人は3500万人、拡大された児童税額控除を利用した家族は約4000万世帯に上った。平均的な税制上の恩恵は約2300ドルで、平均還付額は約350ドル、率にして11%増加した。タックス・ファウンデーションは、高所得世帯ほど恩恵が大きく、関税やその他の政策によって一部相殺されたと指摘した。同法は、食料支援プログラムであるSNAPと政府の医療保険プログラムであるメディケイドの適用要件も厳格化した。就労、地域奉仕活動、教育のいずれかを月80時間行うことを含む要件である。SNAPの利用者数は400万人減少し、米議会予算局(CBO)は、メディケイドの変更によって700万人超が医療保険を失う可能性があると試算している。ほとんどの州では、メディケイドの就労要件を2027年に開始する予定で、同法には地方病院向けの500億ドルの基金も盛り込まれている。また、国防総省と国土安全保障省に約3500億ドルを配分し、このうち国防総省向けは約1500億ドル、移民取り締まり向けは1750億ドルとした。移民拘束者数は7月に5万人近く、8月には5万1000人近くに達した。米議会予算局は、税収が4.5兆ドル減少し、歳出が1.1兆ドル減少する結果、同法によって今後10年間で財政赤字が3.4兆ドル拡大すると試算している。米国の債務は40兆ドルに達している。

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