世界の石炭消費、2026年に過去最高の89.4億トンへ

  • 国際エネルギー機関(IEA)、世界の石炭需要が2026年に過去最高の89.4億トンに達すると予測
  • 1.2%の増加は、ガス価格の上昇やLNG輸送の混乱、石炭火力発電の増加を反映
  • インドの需要は4.2%増加する一方、日本と米国の需要はそれぞれ1%、7%減少

世界の石炭需要は2026年に前年比1.2%増の89.4億トンと、過去最高に達すると予測されている。消費が2024年ごろにピークを迎えるか、2025年以降に減少するとの従来予測が覆る形となる。国際エネルギー機関(IEA)は主な予測修正の理由として、米国・イラン戦争を受けたホルムズ海峡の航行制限を挙げた。これによりLNG供給が制約され、アジアと欧州の天然ガス価格は2022~2023年のエネルギー危機以来の高水準に上昇した。欧州や日本、韓国など、ガス火力発電設備と余剰の石炭発電能力を持つ国・地域では、石炭火力発電量が増加している。強いエルニーニョ現象も、冷房需要を押し上げる一方、インドやベトナムなどアジア諸国の水力発電量を減少させている。インドの石炭消費量は4.2%増の13億5300万トン、韓国は6%増えると予測されている。一方、日本の需要は1%、米国は7%減少すると見込まれる。世界の石炭生産量は2026年に0.7%減少する見通しだが、90億トンを3年連続で上回る。2027年の見通しは、海峡を通じたLNG輸送が再開するか、天然ガス価格が下落するかに大きく左右される。再生可能エネルギーは拡大を続けているものの、増加する電力需要を相殺して化石燃料の消費を減少させるには至っていない。

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