ペイパルのエンリケ・ロレスCEOは、取締役会が8月下旬、ストライプとアドベント・インターナショナルによる530億ドルの買収提案を退けたことを受け、単独での再建戦略を進めている。買収提案はペイパルを1株当たり60.50ドルと評価したが、市場関係者によると、取締役らは70ドルに近い水準を求めていた。就任から6カ月余りのロレス氏は、決済分野で競争が激化するなか、業績不振の事業を改革し、新機能を導入するとともに、数十億ドル規模のコスト削減を目指す。戦略では、年間15億ドルの業務効率化、60億ドル規模の自社株買い計画、ならびにBraintree、Hyperwallet、PayPal Complete Paymentsを統合する3つの専門事業部門を柱とする。ロレス氏は、実質的な成果が表れるのは2027年以降になると見込んでいる。一方、ウォール街の反応はこれまでのところ鈍い。ペイパル株は53.31ドルで寄り付き、5年間の最高値から81%下落している。第2四半期の1株利益は1.38ドル、売上高は86億8000万ドルとなり、いずれも予想を上回った。ペイパルはまた、同社のPYUSDステーブルコインに連動した開発フレームワーク「PYUSDx」を導入した。初期段階の3つの実装で、1億ドルを超える取引を処理している。